Arch Linuxインストール

結局、debianをあきらめてArchを入れました(3/3)。


Archのインストールは非常に簡単です。ただし、最低限のパッケージしか入りません。

  • 1,ArchLinuxオフィシャルからイメージをダウンロード
    • 日本だと、山形大学のサーバーがあるので、そこからダウンロードできます。
    • http://ftp.yz.yamagata-u.ac.jp/pub/linux/archlinux/iso/
    • イメージにはcore(archlinux-xxx-core-xxx.iso)とnetinstall(archlinux-xxx-netinstall-xxx.iso)がありますが、coreでもインストール時ネットワークから最新のパッケージをインストールできます。また、インストール時のデータは非常に小さいので、回線が細くてもそれほど心配する必要はないと思います(といってもダイアルアップはしんどいですが)。
  • 2,LVM設定
    • 適当に焼いてブートします。すると、ランレベル3*1で起動してくるのでrootでログインします。
    • 今回、インストールするHDDの構成は次のとおりです。

    • ArchLinuxをLVMにインストールするためには、まず先にパーティションを準備しておいて、インストール時にはその事前につくったパーティションへ割り当てるという方法をとります。
    • ここでLVMの構成を簡単に説明すると、実際のパーティション(PV)をまとめてボリュームグループ(VG)をつくり、そのVG上に論理ボリューム(LV)を作成して普段はLVを使用します。よって今回もこの順で作ります。
    • まずfdiskで普通にパーティションを切ります。*2ここでLVMにするパーティションは1つのパーティションでいいので2分割することになります。また、fdiskでサイズをMBで指定するときは終わりを指定するときに+200Mのようにすれば大丈夫です。(今回はsda1を/boot, sda2をLVMとしています)
    • ここで、注意しないといけないのはLVMにするパーティションのシステムIDをLinux LVM(0x8e)に変更しなければならないことです。これはfdiskのメインメニューでtを選ぶとできます。fdiskが完了したらfdisk -lを実行してちゃんとLinux LVMになっているか確認してください。
    • 次に
pvcreate /dev/sda2
    • を実行してPV(物理ボリューム)を作ります。pvdisplayを実行してできているか確認してください。
vgcreate VolGroup00 /dev/sda2
    • を実行してVG(ボリュームグループ)を作ります。今回はVGに参加するボリュームはこれだけなのでこれだけですが、もしほかのPVをこのVGに追加したい場合vgextend VolGroup00 /dev/sdb1のようにしてVGを拡張してください。終わったらvgdisplayでまた確認します。
    • ここでいよいよLV(論理ボリューム)を作ります。でもその前にdevice-mapperなるモジュールを読み込まなければいけません。レベルアッパーじゃありません。そこで
modprobe dm-mod
    • でモジュールをロードし、
lvcreate -L 32G VolGroup00 -n lvolroot*3
lvcreate -l +100%FREE VolGroup00 -n lvolhome
    • で/と/homeを作ります。これもlvdisplayで確認して完了です。
    • また、LVMを構築してから再起動した、またはすでにLVMを構築してあるドライブにインストールする場合は
modprobe dm-mod
vgchange -ay
    • でできます。あとは
mkfs -t ext3 /dev/sda1
mkfs -t ext4 /dev/mapper/VolGroup00-lvolroot
mkfs -t ext4 /dev/mapper/VolGroup00-lvolhome
    • で、ディスクの準備は完了です。
  • 3,インストール開始
    • まずはkmを実行します。これでリストからjp106を含むものを選択します。(ちゃんと覚えてないですが1つしかないです)その次の項目はskipでかまいません。
    • 次に/arch/setupインストーラーを起動します。あとはインストーラーにしたがって上から順番に進めていきます。netinstall版を落とした場合はじめのソース選択でCDは選べないので注意してください。
    • HDDを設定する項目で、今回は事前にパーティションを準備してるので、3番目の項目でそれぞれマウントポイントを設定します。このとき注意するのは、/dev/sda2(PVを作ったドライブ)をマウントしてしまわないことです。必ずLVをマウントしてください。
    • インストールパッケージを決めるところでは、coreはすべてダウンロードする必要があります。あとお好みで、Opensshあたりを入れておくと幸せになれる可能性があります。
    • インストールが終わると設定があります。これがArchLinux独特な点だと思いますが、詳しくはWikiを参照してもらえればいいと思います。以下に変更例*4を示します。
  • 一般的にするであろう設定
/etc/rc.conf
 LOCATE="en_US.UTF-8" => LOCATE="ja_JP.UTF-8"
/etc/locale.gen
 #ja_JP.EUC-JP EUC-JP => ja_JP.EUC-JP EUC-JP
 #ja_JP.UTF-8 UTF-8 => ja_JP.UTF-8 UTF-8
/etc/pacman.d/mirrorlist
 #Server = ftp://ftp.yz.yamagata-u.ac.jp/pub/linux/archlinux/$repo/os/x86_64 => Server = ftp://ftp.yz.yamagata-u.ac.jp/pub/linux/archlinux/$repo/os/x86_64
  • LVM依存の設定
/etc/rc.conf
 USELVM="no" => USELVM="yes"
/etc/mkinitcpio.conf
 HOOKS="..." => HOOKS="... lvm2"
  • 私的追加
/etc/rc.conf
 HOSTNAME="hostname" => HOSTNAME="uguu_strage"*5
 DEAMONS=(...) => DEAMONS=(... sshd)
/etc/hosts.allow
 => sshd: ALL: ALLOW
    • あとはrootパスワードの設定を忘れずに。
    • その後ブートローダーをインストールして(/dev/sda推奨。1とか2とかじゃないところを選ぶとMBRに書き込まれます)再起動すれば起動します。

この段階でXはまだ入っていないのでinit 3での起動ですが、とりあえず今日はここまで。



参考サイト

*1:CUIなモード。Xなし

*2:fdisk内ではd:削除, h:コマンドリスト, n:新規パーティション, w:変更を書き込み, t:パーティションのシステムIDを変更 その他はhを参照してください

*3:-n namenameがデバイス名(e.g. sda)になります。

*4:変更は 変更前 => 変更後 、追加は => 追加 と表記しています。また長すぎる記述は...で省略してします。

*5:Windowsでいうコンピュータ名です